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ウイルス性のいぼ(尋常性疣贅)

ウイルス性のいぼ(尋常性疣贅)について

ヒトパピローマウイルス(HPV)が皮膚の小さな傷から侵入して発生するウイルス性のいぼを尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)といいます。足底にできる足底疣贅(そくていゆうぜい)や、白く硬い芯をもつミルメシアは、皮膚が厚い部位に生じやすく、治療に時間がかかることが多いタイプとされています。

尋常性疣贅は自然に治る場合もありますが、足底にできたいぼは治癒まで時間を要することがあるため、病変の状態に応じて適切な治療方針を検討することが重要です。長期間改善が見られない場合は、治療法の見直しが必要になることもありますので、一度ご相談ください。

一般的な治療で時間がかかる理由

ウイルス性いぼ(特に足底いぼ・ミルメシア)は、足の裏の角質が非常に厚いため、液体窒素療法による冷却効果が病変の深部まで届きにくいことがあります。その結果、治療反応が弱く、改善までに時間がかかるケースが少なくありません。

そのため、ガイドラインでも基本治療として

  • 液体窒素療法
  • サリチル酸外用(スピール膏)
  • 必要に応じた軽度の削り処置

を組み合わせて行うことが推奨されることがあります。

ただし、ミルメシアは液体窒素やサリチル酸が有効とされる症例も多く、必ずしも“治りにくい”とは限りません。病変の深さや個人差により経過は変わります。

当院の治療方針

保存的治療→いぼ剥ぎ法+サージトロン

  • 一定期間、保存的治療を行っても明らかな縮小がみられない
  • 歩行時の痛みが強く、日常生活に支障が出ている

など

当院では、保存的治療(液体窒素・サリチル酸外用)を続けても改善が乏しい場合に、外科的切除(いぼ剥ぎ法)を選択肢の一つとして検討しています。

いぼ剥ぎ法について

いぼ剥ぎ法は、病変部を物理的に除去することで、他の治療より早期の改善が期待できる場合がある治療です。

ただし、標準治療ではなく、あくまで難治例に対する追加の選択肢という位置づけになります。

サージトロンの使用について

当院では、いぼ剥ぎ法の仕上げとして、

  • 止血目的
  • 病変の残存が疑われる部位の処理

に対して、高周波ラジオ波メス(サージトロン)を実際に使用しています。

なお、サージトロンのみでの摘除は、液体窒素療法やサリチル酸外用、いぼ剥ぎ法でも改善が得られない極めて難治な症例に限り、最終手段として行うことがあります。

  • ※ 外科的切除やサージトロンは第一選択ではありません。
  • 症状・病変の深さ・生活への影響を考慮して段階的に検討します。
  • 治療法は一律ではなく、患者さんごとに最適な方法を選択します。

外科的切除(いぼ剥ぎ法)やサージトロンは、「選択肢の一つ」であることをご理解ください。

ウイルス性のいぼに関するよくあるご質問

足裏のいぼは自然に治ることがありますか?

お子さんでは自然に治ることがありますが、足底にできるいぼは皮膚が厚く、治癒まで時間がかかることが多いとされています。痛みが出たり広がったりする場合は、早めの受診をおすすめします。

液体窒素だけで改善しにくいことがあるのはなぜですか?

足裏は角質が厚く、凍結効果が深部に届きにくいため、複数回の治療が必要になったり、改善がゆっくりなケースがあります。ガイドラインでも、液体窒素にサリチル酸外用を併用する方法が推奨されることがあります。

歩くと痛みが強くなりますが、悪化しているのでしょうか?

いぼに圧がかかると痛みが出やすく、長く歩くと痛みが増すことがあります。ただし、痛みが増えたからといって必ずしも病変が進行しているとは限りません。痛みが続く場合は、より深い病変や治療方針の見直しが必要なことがあります。

スピール膏だけで治る場合はありますか?

浅いタイプのいぼでは改善することがありますが、足底の深いいぼでは、スピール膏単独では十分な効果を得られない場合があります。医療機関の治療と併用することで効果が高まる可能性があります。

削る処置はどんなときに必要ですか?

いぼの上に厚い角質があると、治療効果が得られにくいため、医療的に安全な範囲で角質を少し削ることで、液体窒素や薬剤が届きやすくなり、治療を補助する役割があります。

外科的切除(いぼ剥ぎ法)はいつ検討しますか?

液体窒素・サリチル酸外用などの保存的治療で改善が乏しい場合や、痛みが強く日常生活に支障がある場合に、選択肢のひとつとして外科的切除を検討します。症例により、他の治療より早期に改善が期待できることもあります。

切除しても再発することはありますか?

いぼを完全に除去できれば再発の可能性は低くなりますが、ウイルスが周囲に残っている場合は再発することがあります。再発予防のためにも、術後の経過観察が重要です。

家族にうつることはありますか?

はい。尋常性疣贅はHPVによるウイルス感染のため、タオルの共用や素足で歩く環境などでうつることがあります。家庭では、タオルの別使用・足を清潔にする・共用マットの管理が有効です。

子どもでも外科的切除はできますか?

可能ですが、痛みへの不安や年齢、病変の深さ・大きさによって治療方法を検討します。まずは負担の少ない治療から優先し、必要に応じて切除を提案します。

治療期間はどれくらいかかりますか?

病変の深さや大きさ、治療方法により大きく変わります。

  • 病変の深さや大きさ、治療方法により大きく変わります。
  • 液体窒素療法:数カ月以上かかることがある
  • スピール膏併用:効果が高まる場合がある
  • 外科的切除:症例により、治療期間を短縮できることがある

改善が乏しい場合は治療方針の見直しを行いますのでご相談ください。